以前から3.11後の福島第一原子力発電所の「現場」を知りたかったので、今更だけど読んでみました。で、東電や当時の首相がどうのこうのと言うつもりは無くて、現場を知らない幹部は会社の信用を無くすと実感した次第です。
これは東電に限らず、どこの企業でも「現場を知らない幹部」というのはいます。現場の実態を知らないで、幹部はオフィシャルで報道向けにコメントしてしまうと事実と異なったことが世間には流れます。
人は自分自身が判断する材料のひとつとして「新聞」「テレビ」を使うでしょう。それらを見ると「あの会社はダメだ」とかなっちゃうんですよね。今の時代はインターネットがあって、モラルを守れば誰でも自由に表現することが出来るので、「事実」を追おうとすればたどりつくかもしれません。でも一般的にここまでやる人っていないですものね。
事実と異なる報道は、それが企業の評判を落とすことにもつながるので、現場は幹部へ正確な報告を、幹部は現場で何が起こっているのか?をしっかり把握するという「当たり前」のことが出来ていないといかんなぁと。
どこの会社でも「現場」という「生モノ」は常に動いているわけだから、「想定外」の出来事が起こるケースもあるでしょう。そういうことを理解している人が幹部になるべきなんだけど、今は学歴社会色が強いので中々そうはいかないんだろうなぁ。
この書籍は全て「実名」で書かれているので、内容的には高い評価を受けていると思います。あの時、現場では何が起きていたのか?それを知りたい方は一読の価値ありです。
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